高血圧の基礎知識
高血圧を放置することで動脈硬化が進み、自覚症状が出たときにはすでに合併症が発症、というのが最も危険なパターンです。ここでは心臓に関する合併症について解説します。
血圧が高いと、心臓は強い力で血液を送り出す必要があります。そのために、心筋が厚くなってしまうことを「心肥大」といいます。これが続くと、心臓の機能が低下して「心不全」になり、動悸、息切れ、呼吸困難などに陥り、生命にも関わります。そのため、高血圧の場合は、降圧薬を服用して治療します。
動脈硬化によって、心臓の冠動脈の内腔が狭くなることにより、血液の供給が大幅に低下した状態を「狭心症」といいます。発作が起こると、胸の中心部に締めつけられるような痛みや圧迫感がありますが、安静にしていると数分で収まるのが一般的です。発作を起こした際には、ニトログリセリンまたは硝酸イソソルビドを舌の下に含み、治療します。
冠動脈がさらに細くなったり、血栓が詰まることで、完全に内腔がつまり、血液が供給されない部分が壊死する病気が「心筋梗塞」です。胸部に強烈な痛みをもたらす発作は、呼吸困難や吐き気を催し、心臓がショック状態に陥ることもあります。最初の発作で3割の方が亡くなり、そのうちの半数以上は1時間以内に亡くなるといわれています。高血圧の合併症としては、最も警戒すべき疾患です。

メタボリック・シンドロームという言葉をご存じですか?
糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病は単独でも様々な症状を引き起こしますが、合併症になり複数の危険因子を持つことで発症リスクを高めます。